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エゾリス通信

北海道札幌市の円山公園周辺は、 エゾリスをはじめとして様々な野鳥や、植物が豊富です。都市の中の原始林を楽しみながら未来に残しましょう。

クジャクの羽はレーザー共振器になる

adil abidによるPixabayからの画像

怪獣が体から光線を発射して、ビルを吹き飛ばす!
「生き物がどうやってそんな光線を出せるんだよ」——そんなツッコミに、生物学的な説明がつけられるかもしれません。
一の谷博士なら、こう言うかも。
「ふむ、万城目くん。あの怪獣は、うろこ状の体表で太陽光線を吸収し、特定の周波数の光を増幅して、レーザー光線として発射しているのかもしれんな」

科学者たちは古くから、クジャクの羽根が「構造色」を示すことを知っていました。これは、~色素を使わずにまばゆいばかりの色彩を生み出す自然の仕組みです~。羽根内部の整然とした微細構造が特定の周波数の光を反射し、鮮やかな青や緑、そして虹彩のような輝きを生み出します。しかし、フロリダ工科大学の物理学者ネイサン・ドーソン氏とその同僚たちは、さらに一歩進んで、これらの微細構造がレーザー共振器としても機能するかどうかを検証しようとしました。

science孔雀の羽はレーザーになる

研究の結果、クジャクの尾羽が外部の光を増幅し、レーザー光に変換できる構造を持っていることがわかりました。
これは、生物の構造がコヒーレント光(指向性が高く、エネルギーが集中したレーザー光)を生み出せることを、動物界で初めて確認した例となりました。

もちろん、クジャク自身がその光を何かに使っているわけではありません。
けれど、この研究は、将来、生体材料からレーザーを作り出すことで、医療やバイオセンシング、画像診断、さらには治療への応用が期待できるそうです。

・・・なんだかワクワクしてきませんか?
うんと遠い未来には、レーザー光線で虫を撃ち落として食べちゃう野鳥がいるかもよ。

鳥の羽毛の色彩を際立たせているは隠れた無彩色!?

Image by Mario E Campos Sandoval from Pixabay

仕事では、色を決めなければならない場面が多々あります。決めるときにはとても悩みます。配色はもちろん、色の面積や素材、晴れている日と雨の日など、状況によって色の見え方が変わるからです。ああでもない、こうでもないと時間をかけて考えますが、実はこの時間が一番楽しいのかも。

羽毛状部の先端によって形成される最も外側のカラフルな層と、羽毛状部の基部によって形成される最も内側の綿毛のような層が存在します。羽毛の色彩に関する研究では、一般的に、最外層の羽毛層の光学的特性が羽毛の色を決定し、この層のみがシグナル伝達の選択を受けると想定されています。しかし、羽毛の「隠れた」領域も光を反射・吸収しており、羽毛層は不透明ではありません。このことから、目に見える羽毛層と隠れた羽毛層の間には、重要でありながら見落とされている光学的相互作用が存在する可能性が示唆されます。

science隠れた白と黒の羽毛層が、フウキンチョウ科や鳴禽類の羽毛の色彩を際立たせる

野鳥の羽毛には「構造色」と「カロテノイド色素」による色があります。構造色は、羽毛の微細な構造によって光が干渉・散乱することで生じ、青や紫といった色が生み出されます。カロテノイド色素は植物や動物に含まれる天然の色素で、主に赤・オレンジ・黄色を構成します。これらの色のおかげで、羽毛は見る角度によって色が変わって見えたり、美しい模様が現れたりします。

しかし、これだけで済まないのが野鳥の羽毛です。1本の羽毛の中でも、上部と下部で色が異なることがよくあります。上部の、外から見える部分は構造色やカロテノイド色素によって鳥の基本的な色が構成されていますが、下の方の隠れた部分は無彩色であることが多く、これが見えている色をより引き立てる役目をしているらしいです。

調査によると、フウキンチョウ科の羽毛は、カラフルな先端部分、白または黒の隠れて見えにくい層、そしてふんわりとした基部の三層構造になっています。白い層はカロテノイド色素の明度を増加させ、黒い層は構造色の彩度を高めているとのこと。こうして鳥は複雑で艶やかな色彩をまとっているのですね。

また、オスはカラフルな色素の下にに白い層を、メスは黒い層を持つことが観察されました。羽の表面の色はオスもメスも似ていますが、隠れた無彩色の層の色が違うため、メスのほうが控えめで地味に見えるそうです。

写真でも、背景が黒だと色が鮮やかに見えることがありますし、カラーを決めるときには、窓を切り抜いた黒やグレーの紙を当てて確認したりします。ファッションの世界でも似たような工夫があるかもしれませんね。
鳥たちも羽毛の色を決めるのに、いろいろ考えている…わけではなく、正確には鳥の「遺伝子」が決めているんですね。そう思うと、なんだかこっちのほうがすごい気がします。

鳥は酸っぱい食べ物も平気?

Brigitte WernerによるPixabayからの画像

子供の頃から酸っぱい果物が大好きで、レモンを丸かじりしたりしていた。最近お店で売っている果物は、どれもこれもあまくなってしまってとっても残念。TVタレントの食レポは、何を食べても「あまくて、おいしー!」のワンパターン。甘けりゃ美味しいのかよ、とツッコミたくなるが私のような人は明らかに少数派だ。リンゴもイチゴもミカンもあまみの中の酸っぱさが美味しさを引き立てているのに、どうしてそれがわからないのか!と思っていたら、ちゃんとわかってらっしゃる方々がいました。

今日、Scienceに発表された研究によると、鳥は高い酸性度によって抑制される特化した味覚受容体を進化させており、それが彼らが食べる果物の鋭い酸味を効果的に鈍くしていることが示唆されています。この発見は、世界中の多くの果物を食べる鳥の顔をしかめさせる食事の進化の歴史を明らかにし、潜在的な食料源を広げることで鳥の生存能力を説明する手助けにもなるかもしれません。

science鳥はいかにして酸性度の高い果物を食べるように進化したのか

鳥類は、競争相手である哺乳類が利用できない酸っぱい果物を活用できるように、進化してきたということらしい。さらに酸味への耐性は果実をつける植物と共進化した可能性もあるという。植物の方もあまかったり、酸っぱかったり色々な果実を付けたほうが、哺乳類やら鳥類やら種の運び手が増えて、それだけ生息範囲を広げられるから、生き残る可能性が増えるものね。

酸っぱい果物を食べる能力は、鳥類が自然災害や気候変動に適応し、生存する能力を高める一因にもなった。

するってぇと、ナンだ。私みたいな酸っぱい果物大好きな人は、人類が滅亡の危機に瀕しても、酸っぱいものを食べて生き残れるかもしれないってことかな。

信号待ちの車列に隠れて獲物を狙うタカ

都市に生息する鳥類は、複雑で過酷な環境に適応する必要がありますが、クーパータカが冬季に生息するニュージャージー州の都市部の生息地でみせた、ビックリするような狩猟行動の記事です。クーパータカっていうのは、カナダ南部からメキシコに掛けて分布する中型のタカです。

観察された行動は、周囲の状況を頭の中で地図化し、音信号と交通パターンの変化との関連性を理解することを必要としていました。これは、おそらく街に引っ越してきたばかりの若い鳥にとっては驚くべき知的偉業です。野生動物が人間の交通パターンをこれほど深く理解し、利用した例は、これまで報告されていません。

Frontiers都市で冬を越す猛禽類の驚くべき適応

その家の住人は定期的に家の庭で夕食をとっていた。翌朝になると残ったパンくずなどを求めて、スズメやヨーロッパムクドリなどが集まってくる。家の前は道路で交差点の信号機が近かったため、朝は通勤の車が列を作っていた。

観察者は、青信号を待つ車列の影に隠れて低空飛行をし、家の前まで小鳥たちに見つかることなく進み、車の間を抜けていきなり襲いかかるタカを発見しました。その後の観察で、歩行者が渡るための信号の延長ボタンを押すと、音響信号が作動し通常よりも車の停止時間が伸びて、車列が長くなるときにタカが攻撃態勢に移ることがわかりました。

週末で通勤車両が少なく、渋滞が発生しない場合や、夕方に雨が降り住人が庭で食事をしなかった翌日は、タカは現れなかったようです。

観察された範囲は、限定された環境と個体なので再現性はなさそうですが、都会に暮らす猛禽類が、どんどん変わっていく都市環境にうまく定着する知能を備えているのは、確かでしょう。それにしても、車列の影に隠れて低空飛行で近づくなんて、すごい戦術です。しかも信号音が聞こえたら、渋滞が長くなっているから、「今がチャンス!」と、タイミングを図るなんて、優秀なサッカーの監督とかにもなれそう。

森林が減って住むところが限られてきたり、どんどん気温が上がっていったり、現在のように環境の変化スピードがものすごく早い時代には、知能も高くないと生きていけないのかもしれません。

位置エネルギーで蓄電

ちょっとばかり古いニュースなんだけど。
再生エネルギーを利用するうえで、必要不可欠な蓄電技術。でもなかなか画期的な蓄電池が出てきませんね。そこで原始的とも言える単純な方法で蓄電しようという計画があるそうです。

世界で最も高いビル? 高さ1000メートルのバッテリー

そこで「超高層蓄電ビル」の登場だ。世界で有数の超高層ビルを複数手掛けた建築・工学企業、スキッドモア・オーウィングズ・アンド・メリル(SOM)は5月末、エネルギー貯蔵企業エナジー・ボールトと提携して、新しい重力蓄電ソリューションを開発すると発表した。

これには、電力需要が低いときに送電網からの電力で動くモーターを使って巨大なブロックを持ち上げる超高層ビルの設計も含まれる。これらのブロックは「位置」エネルギーとして電気を蓄える。需要があるときにはブロックが下がってエネルギーを放出し、それが電力に変換される。

CNN 2024.08.08

いろいろと考えるものですね。シンプル・イズ・ベスト!
最初見たときは、面白いことを考えるものだなと思いました。でもよく考えたら、超高層で重量のあるものを高層に持ってくるのは、構造上大変だし、しかも吊り下げられた状態で上下に移動する。免震上のバランスとかどうなるんだろう。ある程度スペースも取るだろうし、それが各階ドドッーと貫いていたら、床面積的にも結構取られちゃうし、経済的に割が合うのかなぁ、なんてビルのオーナー気分で余計な心配してしてしまいました。

揚水発電とかも位置エネルギーを使った蓄電システムは他にもあるけど、高低差を利用するだけのとっても単純な仕組みだから、なんかもう少しうまい方法がないのかなと、考えてみました。

日本は海洋面積が世界第6位

いつも思うんだけど、これだけの海に囲まれているのに、うまいこと活用できてるの?と。何しろ日本の周りには深い海もいっぱいあるわけです。陸地から10km程度でも水深1,000m以上の海域が結構あるじゃないの。陸地で超高層ビルを建てて位置エネルギーを利用するより、海の底に重りを落とすほうが簡単じゃない?

深海位置エネルギー蓄電システム
深海位置エネルギー蓄電システム

沖合の浮島に再生エネルギー基地を作る。イラストはわかりやすいように風車型風力発電になっているけど、縦型のマグナス式風力発電も期待している。背が高くないから、構造的にも安定しそうだし、台風時にも発電できる。何しろ野鳥も安心。海上なら敷地の問題はないから太陽光発電でもいいのかもしれない。発電機に巻き付けたロープの先に鉄製(密度の高い材料)の重りを付け、発電量に余裕があるときに、海面まで重りを巻き上げておき、電力需要が高まったら、重りを落として発電機を回し発電する。実にシンプル。これを複数台設置して、そのうちいくつかを錨として海底に沈めておき、かわりばんこに起動させればいいんじゃないかな。もちろん海中だから、浮力があるので地上よりもエネルギー効率は落ちるけれど、海中に吊るすだけだから、たくさん設置すればいい。たくさんあれば、そんなに深いところまでいかなくてもいいだろうし。
名付けて、「深海位置エネルギー蓄電システム」おっ、なんかカッコイイかも。

近くに深い海はいっぱいあるし、技術もある。毎年毎年巨大なエネルギーの台風もやってくる(これは異常気象でどうなるかわからないけど)。こんなに条件のいい国ってなかなか無い気がするんだけどな。
それとも、もうとっくにこんなことは考えられていて、着々と計画が進められていたりしないのかなぁ。

そのうち、再生エネルギー基地だけじゃなく洋上作物工場とか、どんどん規模を大きくして自立型の海上都市までいけば、地球温暖化で海面が上昇してもなんとかなるかもね。

今年の流行色

アメリカの色見本の会社、パントン社の「カラー・オブ・ザ・イヤー 2025」は「モカムース」だそうです。ナショナルジオグラフィックのニュースに載っていました。ん?どうゆうこと?

「今年の流行色」の原点はなんと鳥だった、パントン社の色見本

同社が毎年12月に発表する翌年のトレンドカラーは、デザインの流行だけでなく、現代文化の象徴でもある。パントンがトレンドをリードするデジタルデザインの世界は、意外にも、博物館のほこりっぽい棚に並ぶ100年前の鳥の標本という、一見全くかけ離れている世界と密接な関係がある。

ナショナル ジオグラフィック日本版サイト 2025.01.04

米スミソニアン国立自然史博物館で米国の鳥類の生態を記録していた鳥類学者で画家のロバート・リッジウェイは、仕事上、鳥類の色を正確に描写するため、詳細な色辞典を初めて作った。それは、1960年代にパントン社が始めた色見本「パントンマッチングシステム」の原点だったというお話し。鳥の研究が高じて広く世界で活用される色見本になったという、何がどう転がって行くのかわからない。

でも色見本制作のきっかけがお花の色を極めたい!なら何となくわかる気がするけど、鳥の色を分類したいとなると、感覚的にずいぶん難しそうですね。いや、屋外じゃなくて博物館の鳥なら動かないから、羽毛をひとつ一つ調べる分には、花より変色が少なそうだからやりやすいのか・・・

ということで、パントン社が発表した2025年の流行色「モカムース」は、こんな色です。

「モカムース」って雰囲気で勝手につけた色の名前だと思うけど、その色によるイメージを表していて、いい感じ。後付って言えば後付なんだろうけどさ。色にはそれ自体が持っているイメージがあって、それによって感情や気分も影響を受けたりする。名前をつけることによって、そのイメージをより強化しているんだね。

話を無理やり戻すけど、「モカムース」色の野鳥ってなんだろうね。野鳥の色って屋外で見ると日向や日陰とか条件によってずいぶん違って見えるから難しい。 ミソサザイなんてどうだろう?少し色が強いかな?

ちなみに、もう一つの代表的な流行色があります。インターカラー(国際流行色委員会)が選定したトレンドカラーを基にJAFCA(日本流行色協会)が選定したもので、「2025年を象徴するカラー」は「ホライゾングリーン」です。

こんな色の鳥はいるかなぁ。外国の鳥ならいそうな気もするけど、あんまり思い浮かばないな。あ、こちらは鳥の話題とは関係ないから、無理やり結びつけなくてもいいか。

ついでのついでだけど、毎年いろいろな場所で「今年の流行色」が発表されますよね。「今年の流行りはこれよ」なんて最先端をいっている気になったりします。でも、現代の大量生産・大量販売の仕組みでは、企画、計画の段階で事前にある程度「この色でいこう」と決めておく必要があります。だから、業界全体でさまざまな動向を調査したうえで、「今年の流行色はこれです」と発表するんですね。流行色の予測というより、この色の製品をいっぱい作っておくから、どうか流行ってくれー!ってとこでしょうか。
さて、今年は思惑通りの色が流行るのか、全く違う色がトレンドになるのか・・・ミソサザイも注目されるかな?