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エゾリス通信

北海道札幌市の円山公園周辺は、 エゾリスをはじめとして様々な野鳥や、植物が豊富です。天然記念物にも指定されている都市の中の原始林をさっそく楽しんでみましょう!

ミゾホオズキ

ミゾホオズキ
溝酸漿

Erythranthe inflata

  • 目:シソ目
  • 科:ハエドクソウ科
  • 属:ミゾホオズキ属
  • 多年草

高さ20センチ前後。葉は楕円形で、まばらに鋸歯があり対性。下部の葉には短い柄がある。花の時期は6月から8月。黄色のラッパ状の花が咲きます。花の先は5つに裂けています。溝辺に生えていて、湿気を好むようです。

花期は6から8月となっていますが、9月でも咲いていました。温暖化のせいかな。タニソバとかミゾソバとか、同じような環境を好む花たちと一緒に生えていました。小さいから目立たないけどね。

ミゾホオズキの学名は2012年以降 Mimulus(ミゾホオズキ属)から Erythranthe(エリスランテ属)に変わっています。

アカバナ

アカバナ
赤花

Epilobium pyrricholophum

  • 目:フトモモ目
  • 科:アカバナ科
  • 属:アカバナ属
  • 多年草

高さは20センチから80センチくらい。茎には腺毛が生えていて、葉は荒い鋸歯があります。花は7月から9月ころ咲きます。花弁は4枚で丸みがあり先端が小さく割れています。雌しべは大きめの棍棒の形をしています。

この前から蕾の状態で見かけていて、てっきりエゾアカバナかと思っていました。でも9月を過ぎてからでも咲くんだろうかと、気になっていました。今日は天気が良くて午前中時間があったので、見に行くと花が開いていました。

エゾアカバナにそっくりなんだけど、なんか違う。雌しべの形が妙に目立ちます。そういえばエゾアカバナの雌しべは先が4つに分かれていたはず。というわけで、この棍棒状の雌しべはアカバナでした。時期もちょっとズレているようです。

アカバナとエゾアカバナの比較

アカバナの雌しべは棍棒状で、エゾアカバナは4つに裂けています。

タニソバ

タニソバ
谷蕎麦
Persicaria nepalensis

  • 目:ナデシコ目
  • 科:タデ科
  • 属:イヌタデ属
  • 一年草

高さは低めで、30センチくらい。茎は無毛で赤みを帯びていることが多い。花柄には腺毛がある。葉は卵型で咲きが尖っている。花は7月下旬から9月。茎の先端に小さな白い花を多数つける。

谷蕎麦は、谷に生える蕎麦みたいな花という意味。谷だから水が流れる近くを好みます。

水の近くを好み、同じようなところに咲いているミゾソバと花の感じは似ていますが、ミゾソバより背が低く花も小さいです。何よりミゾソバの方は葉の形がとっても特徴的なので、すぐに見分けはつきます。タニソバはちょっと地味かな。

ツリフネソウ

ツリフネソウ
釣船草、吊舟草
Impatiens textorii

  • 目:ツツジ目
  • 科:ツリフネソウ科
  • 属:ツリフネソウ属
  • 一年草

高さは50から80センチくらい。茎は部分的に少し赤みがさしています。葉は楕円形で鋸歯。筒状の花は茎の先端部から吊り下がり、後ろに長い距を伸ばします。距の先はくるりと丸まっているのが可愛らしい。花は赤紫色から白っぽいグラデーションで、赤い斑点があります。やや湿ったところで、群生します。

昔は、「フウロソウ目」に分類されていましたが、最新の遺伝子研究によって、現在は「ツツジ目」に分類されています。

円山公園内では見た記憶はないです。旭山記念公園には咲いているらしいですが、こちらも見たことがありません。写真は、もう少し藻岩寄りの山裾の住宅地の道端です。確かに水が流れているようなところでした。

ハナツリフネソウ

円山公園近辺だと、よく似たハナツリフネソウが咲いています。こちらは園芸種として入ってきたものが、野生化した帰化植物です。庭の花として植えられているのも見かけます。うちの近所では、空き地ですっかり野生化して群生しています。

ハナツリフネソウは園芸種らしく、白とピンクがはっきりしていて、距が伸びていますが先端はそれほど丸まっていません(1回転しない)。斑点もなくてスッキリしています。特に湿気ったところを選ぶでもなく、どこでも咲いている印象です。

円山でよく見られるキツリフネと3つ並べてみた

ツリフネソウ
ハナツリフネソウ
キツリフネ

距の先っぽが丸まっているとか、伸びているとか、柴犬のシッポみたい。「キツリフネ」だけ「ソウ」がつきません。仲間はずれ?

ミゾソバ

ミゾソバ
溝蕎麦
Persicaria thunbergii var. thunbergii

  • 目:ナデシコ目
  • 科:タデ科
  • 属:イヌタデ属
  • 一年草

高さは30から80センチになる。茎には下向きの刺毛がある。葉は特徴的な卵状のほこ型で、見分けがつきやすい。花は9月頃、枝の先端にたくさんまとまって付く。先端がピンクで根本が白くて可愛らしいが、ピンクの濃いものから全体に白っぽいものもある。

ミゾソバの溝(みぞ)は、用水路など水気の多いところを好むから。ソバ(蕎麦)は見た目が蕎麦に似ているから。群生します。

最初、固まっているのが一つの花なのかと思っていたら、そのつぶつぶがひとつずつの花だったのね。よく見ると開いている花が見えます。閉じてる状態でもきれいだけどね。

円山公園では、動物園裏の散策路にも咲いていますが、ちょっと小さ目で花の数も少なく、白系のものが多いかも。葉っぱの形を見てはじめてこんなところにも咲いていたのかって感じ。動物園裏を抜けて住宅街に入る辺りにたくさん群生しています。

葉の形

葉の形は鉾(ほこ)のような変わった形なので、花が咲いてなくてもわかりやすい。牛の頭の形にも似ているので別名「ウシノヒタイ」などと呼ばれることもあります。

ゲンノショウコ

ゲンノショウコ
現の証拠
Geranium thunbergii

  • 目 : フウロソウ目
  • 科 : フウロソウ科
  • 属 : フウロソウ属
  • 多年草

夏になると円山公園の散策路にも咲いているし、町内の道端にも咲いています。

背丈は30から40センチくらい。茎や葉の柄には下向きに毛がある。花は柄に2個つき、白、またはほんのり赤みがかっているものもある。夏から秋にかけて10から15ミリほどの小さな花を付け、5枚の花弁に薄紫色の筋が入っている。雄しべは10個。葉は3つから5つに深く裂け、先端はあまり尖らない。

東日本では白色系の花、西日本では紅色系の花が多いそうです。

ゲンノショウコは古くから胃腸に効く薬草として有名で、「現(験)の証拠」ということでゲンノショウコと呼ばれるようになったらしい。ずいぶん適当な名前の付け方だと思う。もちょっとなんとかならないのと思った人は私だけではなかったようで、この花は様々な呼び方を試されたようだ。

  • 玄草(げんそう)
  • ロウソクソウ
  • ミコシグサ(神輿草)
  • フウロソウミコシグサ(風露草神輿草)
  • ネコアシ(猫足)
  • ウメズル(梅蔓)
  • イシャイラズ(医者いらず)
  • イシャゴロシ(医者殺し)
  • イシャナカセ(医者泣かせ)
  • タチマチグサ(たちまち草)
  • テキメンソウ(覿面草)

結局、雑草ということで名前なんかどうでもいいやという、投げやり感満載の名前ばかり。小さくて可愛らしい花なんだから、何々に似ているとか、ダジャレ系じゃない名前をつけてあげればいいのに。これらに比べたら、だんだんゲンノショウコの方がいいかと思えてきた。