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エゾリス通信

北海道札幌市の円山公園周辺は、 エゾリスをはじめとして様々な野鳥や、植物が豊富です。天然記念物にも指定されている都市の中の原始林をさっそく楽しんでみましょう!

コテングクワガタ

コテングクワガタ
小天狗鍬形
Veronica serpyllifolia subsp. serpyllifolia

  • 目 : シソ目
  • 科 : オオバコ科
  • 属 : クワガタソウ属
  • 多年草、帰化植物

5月頃小さな花を咲かせます。大きさは4mmから5mmくらいでしょうか。花の色は全体的に白っぽく、紫や少し赤みがかった紫の線がみえます。茎は立ち上がり、8cmから15cmくらい。先端に複数の花をつけます。

よくにた亜種にテングクワガタがありますが、こちらの花柄には腺毛と短毛が生えています。コテングクワガタの花柄には腺毛はありません。

タチイヌノフグリにも姿が似ていますが、タチイヌノフクグリの葉には鋸歯がありますが、コテングクワガタの葉はほとんど鋸歯がありません。花もタチイヌノフグリは青っぽくみえます。

それにしても、小さい天狗で花なのにクワガタって要素が多すぎ。調べてみたら、このクワガタっていうのは、兜とその角飾りである鍬形(クワガタ)から来ているらしい。ちっちゃい天狗が兜を被っている絵が浮かんできた。

タチイヌノフグリ

タチイヌノフグリ
立犬の陰嚢
Veronica arvensis

  • 目 : シソ目
  • 科 : オオバコ科
  • 属 : クワガタソウ属
  • 一年草または二年草、帰化植物

小さくて青い花を咲かせる。オオイヌノフグリににているけれど、茎が立ち上がっていて、花はもっと小さく3から4ミリほど、柄がない。花の根元に細くて小さな葉が密集して襟巻きのように見えるので見分けはつくと思う。高さは10センチから30センチくらい、と図鑑には書いてあるが円山で見るものはもう少し低い印象。葉は幅広めで中間より上は柄がなく、対生して鋸歯がある。

明治の頃に日本に入ってきた外来種で、全国に広がって雑草化したそうです。だからこんな投げやりな名前を付けられちゃったのかな。

2026年のオオバナノエンレイソウ

事後報告だけれど、今年も咲いていました。少し増えたかも。去年はあくまで道から見える範囲だけど26本くらいだった。今年は33本ほど見つけました。いつもと違う離れた場所にも2本見つけたので、生息範囲もちょっとだけ広げているのかも。

一方ネコノメソウは、今年ひとつも見つけられなかった。残念。

と、思っていたらちょっとだけ咲いていました。もう終わりかけかな。いつも咲いていた場所とは少し離れていて、それでも前を通っていたはずなんだけど、気づいていなかったんだね。まぁ、よかったです。

サルメンエビネ

円山では見かけなくなった花

サルメンエビネ
猿面海老根
Calanthe tricarinata

  • 目 : キジカクシ目
  • 科 : ラン科
  • 属 : エビネ属
  • 多年草

古い写真を整理していたら出てきました。この頃は目についた花を適当に撮っていただけなので、珍しいとも思わず写真に収めましたが、その後見かけていません。

高さは40cmほどです。偽球茎がエビの形に似ているというエビネの仲間で、赤みを帯びた唇弁にシワが寄っていて猿の顔みたいだから、サルメンエビネ(猿面海老根)だそうです。

うちにある図鑑を見ると、
生育地:山地の林内。藻岩山と八剣山にあるが、少ない。
メモ:種子から育てることができないので、盗掘によってほとんど姿を消した。
とあります。
ネットで調べてみたら、Scorpionflyさんという人の「円山原始林ブログ」というブログの記事で「円山のサルメンエビネが盗まれた!」という記事を見つけました。私が撮った写真とちょうど同じ時期の写真のようです。その数日後には盗掘されてしまったようです。こうしていつの間にか円山原始林の貴重な植生が失われていくのでしょうね。昔はこんな花も咲いていたんだよと記録しておくことしかできないのが、残念です。

クルマバソウの仲間

5月になると円山公園にはクルマバソウがたくさん咲いています。気がつくと、クルマムグラやオククルマムグラも咲いています。小さくて白い花をつけ、群生しているので、ぱっと見どれがどれやらわからなくなります。クルマバソウは何となく雰囲気でわかりますが、クルマムグラとオククルマムグラはわかりにくい。

てな訳で、早速フローチャートだ。最近フローチャートに凝ってるんだよね。Macに標準でついている「フリーボード」というソフトがとっても便利で、いままで色々なフローチャートソフトを使ってみていたんだけど、PDFもいい感じで書き出してくれて、結局これが一番使いやすい。 

ヘビイチゴ

ヘビイチゴ
蛇苺
Potentilla hebiichigo

  • 目:バラ目
  • 科:バラ科
  • 属:キジムシロ属

5月の下旬ごろ、黄色くて可愛い花を咲かせます。花の大きさは12から15mmくらい。葉は3小葉(一つの葉柄から3つの小葉が出ている)で鋸歯があります。多年草。

萼片と副萼片の大きさが同じくらいで、葉の形は丸みを帯びています。赤い実を付けます。痩果(そうか)にはシワがあり、そのため赤い実全体に艶がないように見えます。

ヘビイチゴによく似た花にヤブヘビイチゴもあります。これがなかなか見分け方が難しい。ヘビイチゴは葉っぱの形が丸みを帯びていますが、ヤブヘビイチゴはちょっとだけ鋭角的。ヤブヘビイチゴの副萼片は萼片より大きい。ヘビイチゴの実は表面に艶がない。それに加えて、ヒメヘビイチゴというのもあって、余計こんがらがってくる。だんだんわからなくなってきたので、イチゴの仲間の見分け方もフローチャートにしてみました。円山公園には、ヘビイチゴもヤブヘビイチゴもヒメヘビイチゴもあるので、ぜひ見比べてみてください。

イチゴの話

苺は丸く膨らんだ実を付けますが、この部分は花床(かしょう)とか花托(かたく)と呼ばれる部分が膨らんだものです。その外側にある沢山の小さなツブツブが果実で、これは痩果(そうか)といって、中に種が入っています。てっきり外側のツブツブが種かと思ってました。実の外に種が付いていたらおかしいよね。果実だと思って食べていた部分は、実は花托(かたく)なのでした。でも果実も一緒に食べていたということだから、まぁいいか。