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エゾリス通信

北海道札幌市の円山公園周辺は、 エゾリスをはじめとして様々な野鳥や、植物が豊富です。都市の中の原始林を楽しみながら未来に残しましょう。

コハコベ

コハコベ
小繁縷
Stellaria media

  • 目:ナデシコ目
  • 科:ナデシコ科
  • 属:ハコベ属

4月中ころから咲き始め、花は6から7mmくらいで小さい。花弁は白く、5枚だが根本まで深く切れ込んでいるので10枚に見える。花弁の隙間が大きめ。茎は赤っぽく、片側に1列の毛が生えている。地面を這うように伸びます。上部の葉は柄がないか、あっても太くて短い。葉の色は濃い緑色。越年草。

アチラコチラの道端で咲いてはいますが、小さくて目立ちません。

よく似た植物、ウシハコベ、ミヤマハコベ、ミドリハコベ、コハコベの見分け方はこちらをご覧ください。

オオイヌノフグリ

オオイヌノフグリ
大犬の陰嚢
Veronica persica

  • 目:シソ目
  • 科:オオバコ科
  • 属:クワガタソウ属

透明感のある淡い瑠璃色がとてもきれいな、小さな花を咲かせます。葉は鋸歯で、上部の葉はほとんど互生します。高さは10から25cmくらい。花の大きさは1cm無いくらい。花は4月末から5月。小さいのでうっかりすると見逃して、通り過ぎているかもしれません。

お日様が出てくると花が開いて、1日で花は落ちてしまうらしい。探すなら陽の温かいうちのほうがいいです。円山墓地のあたりに咲いていました。

名前については、あえて触れません。そっとしておいてあげましょう。

アズマイチゲ

アズマイチゲ
東一華
Anemone raddeana

  • 目:キンポウゲ目
  • 科:キンポウゲ科
  • 属:イチリンソウ属

春先、エゾエンゴサクと一緒に一輪だけ咲いていました。高さは20cmくらい。花は、白い萼片が8から13枚ほどで、裏側がほんのり赤みを帯びています。花弁はありません。茎の先に1つだけ花をつけます。葉は丸みを帯びていて、先が浅く切れ込んでいます。

今年(2025年)、初めて見ました。しゃがみ込んでネコノメソウの写真を撮っていたら、カメラを抱えたおじさんに「アズマイチゲ咲いていましたか?」と声をかけられて、初めてこの辺に咲いていると教えてもらいました。毎年咲いているんだろうけど、今まで気がついていなかったのですね。

フッキソウ

フッキソウ
富貴草
Pachysandra terminalis

  • 目 : ツゲ目
  • 科 : ツゲ科
  • 属 : フッキソウ属

4月の末から5月の初め頃咲いています。高さは25センチくらい。ツゲ科の常緑小低木ということで、小さい割に何となくゴツい感じと思っていたら、木に分類されるんですね。
ヒトリシズカみたいに、ブラシ系の花だけど、清楚な感じは全然しない。ちょっと調べていたら、「花はあまり鑑賞価値はありません」とか「地味なので盗掘の心配もない」とか、あんまりな言われよう。他人の声は気にせず、しっかり生きて欲しいと思う。

建物の植栽でよくグランドカバーとして利用されるともあるが、札幌ではあまり見たことがないような気がする。冬はどうせ雪に覆われるから、常緑といわれてもあまり選ばれる要素がないのかも。見た目丈夫そうだけど、・・・花が地味だし。

ヒトリシズカ

ヒトリシズカ
一人静
Chloranthus quadrifolius

  • 目 : センリョウ目
  • 科 : センリョウ科
  • 属 : チャラン属

4月末から5月初め頃、花を咲かせる。高さは20センチほど。花の直下の葉は、4枚輪生します。葉には艶があって、白い花を引き立てます。花はブラシみたいで、何とも変わった形。円山では、あちらこちらでけっこう見かけます。

ヒトリシズカなんていう、清楚な感じの名前がついていますが、大抵はたくさん集まってにぎやかに咲いています。誰だよ、ヒトリシズカって名付けたのは。でもね、1輪だけで見るとやっぱりヒトリシズカって名前がしっくりするくらい、清楚に見えるんだよね。

フクジュソウ

フクジュソウ 2014.04.20

フクジュソウ
福寿草
Adonis ramosa

  • 目 : キンポウゲ目
  • 科 : キンポウゲ科
  • 属 : フクジュソウ属

4月の初旬から中くらい、春一番に咲く黄色い花。茎はそれほど伸びない状態で咲きます。花は3から4センチくらい。

「福寿草」の名は春を寿ぐ花として、ピッタリですね。まだ肌寒いくらいの季節に明るい黄色で太陽光をいっぱい集めています。長いモノクロの冬から急にカラーの春に変わった感じがします。
こんなおめでたそうな花なのに毒があり、重症化すると死んでしまうこともあるそうです。