カラスの濡れ羽色
女性の美しい黒髪を指して「カラスの濡れ羽色」なんて言い方をします。青みを帯びた艶のある黒髮のことですね。
最近のカラスは、でかくて真っ黒の鳥でゴミを漁っているような、あまりいいイメージがありませんが、昔はきれいな髪の色に例えられるくらい、愛でられた時代もあったのでしょうね。
一見真っ黒なカラスの羽ですが、太陽の下でよく見ると角度によっては青や紫の光沢のある色が見えます。これは構造色といわれるもので、もの自体が持っている色ではなくて、羽の細かな構造によって光が散乱したり干渉したりしてキラキラと光沢があるように見えるのです。
鳥の目って色の識別に関しては人間より優れていて、人間には見えない紫外線領域まで感知できるそうです。人間の目で見る限りでは、「黒ずくめだけど、よく見ると青っぽい艶もあるね」程度ですが、わざわざ構造色を見せるような羽を持っているくらいだから、カラス同士で見ている色は、ずっと複雑で、カラフルな色なのかもしれません。
でも、人間の目の性能じゃ、見られない。残念。
円山でいつも見られるカラスは、二種類。ハシブトガラスとハシボソガラス。
自転車のかごに買い物した袋を入れておいたりしたら、中身を持っていかれたり、自転車ごとひっくり返されたりするから要注意です。