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エゾリス通信

北海道札幌市の円山公園周辺は、 エゾリスをはじめとして様々な野鳥や、植物が豊富です。都市の中の原始林を楽しみながら未来に残しましょう。

ミズヒキ

ミズヒキ
水引
Persicaria filiformis

  • 目:ナデシコ目
  • 科:タデ科
  • 属:イヌタデ属

8月初め頃から咲き始める。高さは60から80センチくらい。長い穂に小さな花がまばらに付く。葉には黒い模様が付くので花が咲いていなくてもすぐにわかるが、花が咲く頃には大抵の場合模様は消えてしまうようだ。

9月にもなると、何がおめでたいのか円山の散策路のあたりは、ミズヒキだらけだ。
赤と白が混じった花が紐状に連なる感じが、ご祝儀袋や正月飾りに使われる紅白の水引に似ているってことで、「ミズヒキ」の名前がついたそうですが、こうもそこらじゅうミズヒキだらけだと、ありがたみも薄まりそう。

ハト三種盛り合わせ

アオバトとキジバト-スケッチ

円山周辺には、三種類のハトがいます。昔はヤマバトと呼ばれ、一緒くたにされていたのがアオバトとキジバト。山に住んでいるハトっていうことですね。一方カワラバトという種類が人に飼われて、その後野生化してしまったものがドバトと呼ばれています。

アオバトは緑色の体色で羽のところが暗い赤紫色なのがオス、全体的に緑色なのがメスです。キジバトは背中がウロコ模様で、首のところにスポーツメーカーのロゴマークのように青と黒のライン模様が貼り付いています。ドバトは人に飼われて品種改良を重ねてきたためか、さまざまな色をしていますが、よく見かける全体的に灰色で羽根に黒い2本線があり、首元が緑色と赤紫っぽい構造色をしているのが、原種のカワラバトに近い色合いだそうです。

大通公園でたくさん群れているのがドバトですね。円山公園でも時々見ます。
姿はあまり見ないけれど、円山公園でもたまに聞こえる「デーデー、ボッポー」と鳴いているのはキジバトです。さらに遠くの方で鳴いているように聞こえる「オーオアオー、アオー」は、アオバトです。特徴的な鳴き方なので、すぐにわかります。

海水を飲んでいるアオバト?!

小樽海岸では、アオバトが群れで飛んできて海水を飲んでいるそうな。森の中に住んでいるのに、わざわざ海岸まで飛んでいって海水を飲むのは、主食の果実にはナトリウムが少ないので塩分やミネラルを補給するためだそうですが・・・。
アオバトの全部が全部、海水を飲んでいるわけでも無いようですし、果実が主食の野鳥なんて他にもいろいろいるだろうし、なんだか釈然としない。私はしょっぱいものをあまり好まないのだけれど、ラーメンの汁を全部飲み干したり、焼き魚に醤油をドボドボかけて食べる塩味大好きな人もいるのだから、「あそこの海水が美味くてたまんねぇぜ」と言って行列になって飲みにきている一団があるんじゃないのかなと、思ったりします。好みの問題?

ドラマに欠かせないキジバトの声

朝の場面で窓の外から聞こえてくる「チュン、チュン」というスズメの声と並んで、ちょっと田舎や里山、昔の森や山が生活の中にあった時代の場面で聞こえてくるのが「デーデー、ボッポー」のキジバト。これは定番ですね。野鳥の声って結構ドラマの中で、時間帯や場所を表すための背景音として便利に使われていますよね。こないだ見た大河ドラマの中でもキジバトの声が聞こえてきました。

ドバトは勘定に入れません

野鳥の会の探鳥会で、最後に「どんな鳥が見られましたかー?」と聞かれて「ドバトを見ました!」っていうと、かえってくる答えが「ドバトは野鳥に含みません」
もともと人に飼われていて野生化したものだから、野鳥の仲間に入れてもらえないドバトです。
野鳥じゃないなら、なんなんだよ?って感じですが、「野良バト」かな?
エサはしっかり人間からもらい、人が近づいても我関せず、警戒心ゼロだけど人のそばにいれば他の動物に襲われにくいドバトは、ある意味野鳥よりもたくましいかも。

石狩浜

ちょっと時間があったので、はまなすの丘公園の駐車場に車を止めて、少しだけ海岸を歩いてみた。

オオセグロカモメの幼鳥

オオセグロカモメの幼鳥が睨んでいる。幼鳥のくせに態度がデカくて、怖い。
子供の頃は海岸沿いに住んでいたので、オオセグロカモメとかもよく見かけたけれど、その頃は、海辺で1対1になるとカラスよりずっと大きく、威圧感たっぷりで、負けるかも・・・と思ってた。
幼鳥の頃からこの顔つきだもの。

トウネン

かわいいトウネン。こちらは束になってかかってきても勝てそうな気がする。戦わないけれどね。群れで行ったり来たりしている。山の小鳥と違って、忙しく飛び回らないし、まわりに葉っぱも茂っていないから、浜辺の鳥は見やすくて、いいねぇ。

カキドオシ

カキドオシ
垣通し
Glechoma hederacea L. subsp. grandis (A.Gray) H.Hara

  • 目:シソ目
  • 科:シソ科
  • 属:カキドオシ属

カキドオシ(垣通し)、別名、レンセンソウ(連銭草)、カントリソウ(癇取草)ともよばれる。
ツル性の多年草で、高さは20センチほど。丸みを帯びた鋸葉で柄があり、葉は対生。5月の中頃花が咲く。円山のお墓の辺りでよく見かけます。「垣通し」という名前は、道端や垣根のところなどによく咲いているということでしょうか。
花弁には斑点があり、花の中にブラシのような毛があります。

食用や薬草として利用されていたそうで、サラダや天ぷら、ハーブティや健康酒などとしても使われます。一見地味だけど、活躍してたんだね。

ナワシロイチゴ

ナワシロイチゴ
苗代苺
Rubus parvifolius

  • 目:バラ目
  • 科:バラ科
  • 属:キイチゴ属

6月初め頃から紅紫色の花をつけます。結構長く咲いています。地面を這うように伸びる低木。小葉は鋸葉で、先端はとがりません。
がく片は、開いていますが花弁は、閉じたままのようです。そのうち茶色く変色して枯れたようになり、がく片も閉じますが、再度パックリ開いて赤い実が顔を出します。果実は酸味が強く、ジャムなどに使われるそうです。

円山や旭山記念公園など、あちこちの道端で見かけます。動物園裏の藻岩山麓通ののり面にも咲いていますが、ちょうど咲き切ったころに、草刈りできれいさっぱり刈り取られていました。