Responsive image

エゾリス通信

北海道札幌市の円山公園周辺は、 エゾリスをはじめとして様々な野鳥や、植物が豊富です。都市の中の原始林を楽しみながら未来に残しましょう。

エゾトリカブト

エゾトリカブト
蝦夷鳥兜
Aconitum yezoense

  • 目:キンポウゲ目
  • 科:キンポウゲ科
  • 属:トリカブト属

60センチから150センチくらい。8月から9月ごろ、紫色の花をつける。葉は大きく切れ込み3片に分かれる。

言わずと知れた毒を持つ花です。昔トリカブト殺人事件なんてのもありましたが、古くから毒殺にも使われていました。エゾトリカブトはトリカブト属の中でも最も毒性が強い植物です。根、花、茎、葉で毒性に違いがありアイヌの人たちは矢の先端に即効性の弱い毒と遅効性の強い毒を塗り重ねて狩猟に使用していたそうです。
一方で漢方では弱毒処理がおこなわれた上で薬として使われたそうで、人間ってすごいを通り越して怖いわぁ。最初の人はどうやって、効用を確かめたんだろうね。

解毒剤はありません。うっかり触らないように。
でも、そこいら辺に普通にあったりするんだよね。

葉っぱは、ニリンソウとよく似ているから間違えて食べちゃダメだよと、よく言われています。ニリンソウは山菜として食べられていますからね。

どおです?似てますか?花が咲いてなけりゃ、わからないかもしれませんね。

イヌタデ

イヌタデ
犬蓼
Persicaria longiseta

  • 目:ナデシコ目
  • 科:タデ科
  • 属:イヌタデ属

6月から10月くらい。20センチから50センチくらいで、赤紫のちっちゃな花を密に付ける。
道端で普通に見られる、いわゆる雑草。葉は互生して、細長い楕円形。うっすら黒っぽい模様が見えるのは、ミズヒキ(タデ科 イヌタデ族)と同じイヌタデ族の特徴。

イヌムギとかイヌエンジュとか植物名には「イヌ」と名のつくものがありますが、本物に比べて役に立たないとか、格下という意味があるそうです。香辛料などに使われるヤナギタデに対して、何の役にも立たないタデということで、「イヌタデ」になったらしい。植物学者には、たぶん猫派が多いんだと思う。

よく見ると、色もきれいで可愛いんだけど、あんまりたくさんになると、ちょっとうっとうしいかな。近所の空き地でよく見かけます。

ハエドクソウ

ハエドクソウ
蠅毒草
Phryma leptostachya subsp asiatica

  • 目:シソ目
  • 科:ハエドクソウ科
  • 属:ハエドクソウ属

高さは50から60センチくらい。7月から8月ころ淡い桃色で筒状の花を咲かせる。葉は対生して長い葉柄(ようへい)を持ち、鋸葉。果実の先端に3本の小さな赤い棘が見える。

有毒成分を含み、ハエ取り紙をを作るのに使われたのが、「ハエドクソウ」の由来らしい。
今の若い人は、ハエ取り紙なんて見たことないだろうな。Amazonで調べたら、ハエ取りリボンなんてちょっとおしゃれになった名前で今でも売られているらしい。

キンミズヒキ

キンミズヒキ
金水引
Agrimonia pilosa var. japonica

  • 目:バラ目
  • 科:バラ科
  • 属:キンミズヒキ属

7月末から9月初めくらい。茎の高さは1メートルほど。枝先にたくさんの黄色い花をつける。葉は5から9枚の小葉でとがった鋸葉。円山の散策路で普通に見られる。

赤いミズヒキに対して、黄色いのでキンミズヒキというこちらもおめでたい名前がついていますが、ミズヒキはダテ科だがキンミズヒキはバラ科です。花は1センチ以下ですが、たくさんつくので目立ちます。果実には棘があって、衣服や動物の毛について種が運ばれます。

今年は豊作

札幌は今年の夏、ほどほどの暑さでした。本州の最高気温を聞くたびに、人間はこんな暑さでも生活できるんだなと、感心してしまいます。北海道はすでに秋の気配で、日暮れの早さに寂しい気持ちが募ります。

森の木の実は豊作だそうで、木の下を歩くと、たくさんのオニグルミが落ちています。

ミズナラの下は、ドングリだらけです。

ドングリ

ナナカマドの実もタワワに実っています。

ナナカマド

今年は、鳥や動物たちもお腹いっぱいだね。