今年の流行色
アメリカの色見本の会社、パントン社の「カラー・オブ・ザ・イヤー 2025」は「モカムース」だそうです。ナショナルジオグラフィックのニュースに載っていました。ん?どうゆうこと?
「今年の流行色」の原点はなんと鳥だった、パントン社の色見本
同社が毎年12月に発表する翌年のトレンドカラーは、デザインの流行だけでなく、現代文化の象徴でもある。パントンがトレンドをリードするデジタルデザインの世界は、意外にも、博物館のほこりっぽい棚に並ぶ100年前の鳥の標本という、一見全くかけ離れている世界と密接な関係がある。
米スミソニアン国立自然史博物館で米国の鳥類の生態を記録していた鳥類学者で画家のロバート・リッジウェイは、仕事上、鳥類の色を正確に描写するため、詳細な色辞典を初めて作った。それは、1960年代にパントン社が始めた色見本「パントンマッチングシステム」の原点だったというお話し。鳥の研究が高じて広く世界で活用される色見本になったという、何がどう転がって行くのかわからない。
でも色見本制作のきっかけがお花の色を極めたい!なら何となくわかる気がするけど、鳥の色を分類したいとなると、感覚的にずいぶん難しそうですね。いや、屋外じゃなくて博物館の鳥なら動かないから、羽毛をひとつ一つ調べる分には、花より変色が少なそうだからやりやすいのか・・・
ということで、パントン社が発表した2025年の流行色「モカムース」は、こんな色です。
モカムース
#A47864
「モカムース」って雰囲気で勝手につけた色の名前だと思うけど、その色によるイメージを表していて、いい感じ。後付って言えば後付なんだろうけどさ。色にはそれ自体が持っているイメージがあって、それによって感情や気分も影響を受けたりする。名前をつけることによって、そのイメージをより強化しているんだね。
話を無理やり戻すけど、「モカムース」色の野鳥ってなんだろうね。野鳥の色って屋外で見ると日向や日陰とか条件によってずいぶん違って見えるから難しい。 ミソサザイなんてどうだろう?少し色が強いかな?
ちなみに、もう一つの代表的な流行色があります。インターカラー(国際流行色委員会)が選定したトレンドカラーを基にJAFCA(日本流行色協会)が選定したもので、「2025年を象徴するカラー」は「ホライゾングリーン」です。
ホライゾングリーン
#007a88
こんな色の鳥はいるかなぁ。外国の鳥ならいそうな気もするけど、あんまり思い浮かばないな。あ、こちらは鳥の話題とは関係ないから、無理やり結びつけなくてもいいか。
ついでのついでだけど、毎年いろいろな場所で「今年の流行色」が発表されますよね。「今年の流行りはこれよ」なんて最先端をいっている気になったりします。でも、現代の大量生産・大量販売の仕組みでは、企画、計画の段階で事前にある程度「この色でいこう」と決めておく必要があります。だから、業界全体でさまざまな動向を調査したうえで、「今年の流行色はこれです」と発表するんですね。流行色の予測というより、この色の製品をいっぱい作っておくから、どうか流行ってくれー!ってとこでしょうか。
さて、今年は思惑通りの色が流行るのか、全く違う色がトレンドになるのか・・・ミソサザイも注目されるかな?