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エゾリス通信

北海道札幌市の円山公園周辺は、 エゾリスをはじめとして様々な野鳥や、植物が豊富です。都市の中の原始林を楽しみながら未来に残しましょう。

言い寄ってくる男が多すぎて困る

だいぶ前に撮って、埋もれていた動画が出てきたので、YouTubeにアップロードしてみた。

オシドリのオスもライバルがたくさんいて大変そう。一生懸命上下に首を振るダンスで求愛しようとするんだけど、お互いに邪魔し合って大混乱。おしどり夫婦はこうした戦いの末に生まれるんですね。

森のネズミたち

エゾヤチネズミ

この前、円山の森でネズミに遭遇した。都会のドブネズミなんかは、出会うとウワッてなるけど、森に住んでいるネズミは、小さくてかわいい。

エゾヤチネズミ(たぶん)

近づいてもじっとしていて逃げない。ネズミはよくわかっていないのだけれど、エゾヤチネズミかな。顔つきは子ネズミっぽい?しばらく見てたら、ピョンピョン飛び跳ねるように逃げていった。

アカネズミ

昔撮ったアカネズミの写真もあったので、ついでに載せておこう。円山のネズミ特集ってことで。

アカネズミ

よく森の中に落ちているクルミは、きれいに真っ二つに割れているけど、あれはエゾリスの仕業だ。丁寧にひだの部分をカリカリして、ふたつに割って食べる。落ちてるクルミをよく見ると、たまにクルミの側面に穴が空いているものも落ちている。これがアカネズミが食べたあと。エゾリスほど器用ではないみたい。

トウキョウトガリネズミ

もう一つ、トガリネズミも載せておこう。残念ながら死んでいる。トガリネズミは死んでいるのしか見たことがない。

トウキョウトガリネズミ(かも)

トウキョウトガリネズミだと思うけど、あんまり自信がない。昔見たのはもっと小さかった印象があるけど、今回のは5,6cmくらいだったからやっぱりトウキョウトガリネズミなのかも。北海道なのになぜトウキョウなのかというと、昔標本を作ったときにイギリス人が蝦夷と江戸を間違えて書いちゃったせいらしい。しかも名前にネズミとつきながらネズミよりもモグラの仲間に近いというから、名前をつけるときは慎重にしてもらいたいです。ややこしい。

もしかして、ネズミの種類、間違えてたら教えて下さい。

エゾタンポポ

エゾタンポポ
蝦夷蒲公英
Taraxacum venustum

  • 目:キク目
  • 科:キク科
  • 属:タンポポ属

春先、タンポポが咲き始めると、ついつい花の下を覗き込んじゃうんだよね。普段よく見るタンポポはセイヨウタンポポで外来種。昔から日本にある在来種は、数が減っているらしい。見分け方は簡単で、花の下の総苞片が反り返っていたらセイヨウタンポポ。反り返っていなければ、在来種だ。

そういうわけで、近所でタンポポが咲いていると、花の下を確認してみるんだけど、在来種は全然見つからない。やっと見つけたのが、写真のタンポポ。総苞片が反り返らずに、ピタッとくっついているのがわかりますか?奥の蕾のやつは、反り返っているので、外来種です。

それにしても都市部じゃほとんどセイヨウタンポポに占領されてしまったのでしょうか。子供の頃に見ていたタンポポはどっちだったんだろう?半世紀以上も前だから在来種も多かったんだろうと思うけど、そんなの全く意識したこともなかったな。

その在来だか外来だかも全くわかっていなかった子供の頃の話しになりますが、幼稚園でシャボン玉をみんなでやったことがあって、当時はストローがそれほど数がなかったのか、先生の指導でタンポポの茎をストロー代わりにしていたことを思い出しました。タンポポってストロー代わりなるんだと感心したことを覚えています。ワイルドだねぇ。

セイヨウタンポポ

総苞片が反り返っています。市内で咲いているタンポポのほとんどはこれです。

どっちなの?

外側の総苞片が開いているような、いないような。反り返ってはいない感じだけど・・・交雑種なのかな?円山公園の散策路に咲いていました。

ハコベの仲間

ヒヨコグサというくらいですから、小鳥も大好きなハコベです。道端や原っぱに普通に群生していてます。一般的には、コハコベとミドリハコベをまとめてハコベと呼んでいますが、世界に約120種、日本には約18種もハコベの仲間があるそうです。小さくて白いから「ハコベ」だねって思っていたら、実はハコベにも色々あるんだね。

そこら辺によく見かけるので、さっそく見分けてみようと思ったんだけど・・・。白くて小さな花で、5枚の花びらがありますが、1枚1枚は大きく裂けたように別れていて、10枚の花びらのように見えれば、ハコベの仲間です。でもそこからが大変。その場で雄しべや雌しべの数を数えようったって、小さすぎて老眼の眼じゃ無理!とりあえず写真を撮っておいて、あとから確認するパターンです。

というレベルではありますが、札幌に咲いていて円山近辺でも確認できた(と思われる)4種類を紹介します。

ウシハコベ

ウシハコベ
牛繁縷
Stellaria aquatica

  • 目:ナデシコ目
  • 科:ナデシコ科
  • 属:ハコベ属

ハコベの仲間では、雌しべが5本なので見分けやすい。他のハコベは雌しべが3本。下部は地面をはい、上部は20から50センチほど立ち上がる。上部は毛深い。上部の葉には柄がない。咲く時期は、ミドリハコベやコハコベよりも遅いです。

ミヤマハコベ

ミヤマハコベ
深山繁縷
Stellaria sessiliflora

  • 目:ナデシコ目
  • 科:ナデシコ科
  • 属:ハコベ属

花は10から15mm程度。高さは20cm前後で、茎はやや地面を這う。萼や花柄には毛がある。茎には2列の毛が生える。上部の葉にも、細くて長い柄があります。

ミドリハコベ

ミドリハコベ
緑繁縷
Stellaria neglecta

  • 目:ナデシコ目
  • 科:ナデシコ科
  • 属:ハコベ属

花は10mmくらい。花弁の隙間が小さく、重なる場合も。茎の片側に1列の毛が生える。茎は緑色で立ち上がっている。上部の葉には柄がないか、あっても太くて短い。葉の色は明るい緑色。

コハコベ

コハコベ
小繁縷
Stellaria media

  • 目:ナデシコ目
  • 科:ナデシコ科
  • 属:ハコベ属

花は6から7mmくらいで小さい。花弁の隙間が大きめ。茎は赤っぽく、片側に1列の毛が生えている。地面を這うように伸びます。上部の葉は柄がないか、あっても太くて短い。歯の色は濃い緑色。

ハコベの見分け方をフローチャートにしてみた

写真で見てもやっぱり変わりにくいよね。これらの内容をまとめて、フローチャートを作ってみました。自分用で作ったんだけど、アップしておきます。PDFです。ほんの少し見分けるときの助けになれば。

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ダウンロードは こちらから